RITMO SONIDO ESTILO / MANNY OQUENDO Y SU CONJUNTO Libre (MONTUNO 1983)

強い日差しがジリジリと身体に刺してきます。

熱中症対策は万全でしょうか。当たり前の対策ですが、僕は水分をとにかく浴びるように飲んでいます。

(もちろんアルコールも摂取しています。笑)

さて、NYサルサの話が続いています。

今回はMANNY OQUENDO Y SU CONJUNTO Libreについて書いてみたいと思います。

リーダーのMANNY OQUENDOは1931年NY生まれのパーカッション奏者です。

ティトロドリゲス、ティトプエンテ、ラリーハロウなど著名なラテンミュージシャンと活動をともにし、1974年自身のバンドをCONJUNTO Libreを発足しました。

このアルバムにも収録されているLittle Sunflowerがヒットしたことで一躍有名になりました。

私はこのバンドのサウンドが好きです。

NYのサルサミュージシャンのなかには、キューバ音楽もリスペクトしている人たちがいます。

このアルバムでも「QUE HUMANIDO」Nico Saquito、「LLORA TIMBERO」Arsenio Rodriguez

を演奏しています。

さて、このバンドに在籍していた二人のミュージシャンにスポット当てて筆を進めていきます。

そのふたりとはJERRY & ANDY GONZALEZ兄弟です。

話しは再び1986年2月の僕のNY旅行に戻ります。

当時は僕はパーカッションを習っており、その先生がオルケスタデルソルという日本のサルサバンドに在籍していた、木村誠さんでした。

木村さんにNYへ旅行へ行く話しをしたら、「それではANDY GONZALEZというベース奏者の電話番号を教えてあげるから。」と言われ、そのメモを大切に所持し、NYへ旅だちました。

当時は現在のようにスマートフォンなどありませんでしたから、電話をかける手段はホテルの電話か公衆電話しかありません。

ワシントンスクエア公演の公衆電話から、教えていただいた連絡先へ電話しました。

全く知らない外国人へいきなり電話するわけですから緊張しないわけがありません。

そうしたらANDYが電話に出てくれました。「今日は会えないから、明日ライブがある。そこへ来てくれないか。」と言われ

翌日、タクシー(アッパーサイドのライブハウスで当時の治安を考えると到底、怖くて地下鉄は無理)で教えてもらったライブハウスに行きました。

その時聴いたのが、まさしくCONJUNTO Libreでした。

今思うと、今まで自分が聴いていたサルサとは一味違った趣きのサウンドでした。

きっとキューバ音楽のエッセンスがたんまり詰まった演奏だったからしれません。

途中、兄JERRYのコンガ一人でのルンバの演奏がありました。僕はそのテクニックに開いた口がふさがりませんでした。

(当時の僕にはそれがキューバのルーツ音楽の一つであるとは知る由もありません。)

物凄く素晴らしい演奏でした。すっかり興奮した僕はステージでかぶりつきで聴いてました。

演奏が終わり、興奮が冷めやらず放心状態だった僕を見つけた、ANDYが近寄ってきてくれました。

ヒスパニックの中でアジア人の小僧が一人で混じっているから、すぐに気づいてくれたそうです。

兄のJERRYも紹介してくださいました。

お二人とも、どちらかというと穏やかで紳士的な方々でした。僕がまだ小僧だったから気をつかってくれたのかもしれません。

風貌はミュージシャンというよりも、どこかの大学教授といった感じでした。

後に知ったのですが、特に兄のJERRYは大のキューバ音楽研究家であり、それが後の活動のエッセンスになっていたのでしょう。

残念ながらご兄弟ともすでに亡くなってしまいましたが、僕は彼らの音楽をコレクトすることで、その功績を感じながら、これからもラテン音楽を愛してゆきたいと思います。

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